2024年04月09日
3月24日(日)開催の『ものづくり探究講座発表会』第2回にてお子さんたちが発表した内容を、前回に引き続き発表順にご紹介していきます。
前回の発表では、ゲームに出てくるインク銃の模型を披露してくれたMさん。
今回はがらりと変わって、ドローンの製作に挑戦しています。取り組みのきっかけは、「お父さんがドローンでお金を稼げると言ったから」だそう。
まずはお家にあったドローンの製品を観察して、どのような部品が必要かを考えました。さらに、まったく同じでは面白くないので、ゲームに出てきた飛行機の形を参考にすることにしました。
まずは100均ショップに売っていた模型飛行機にプロペラをつけてみました。この時点では、まったく飛ぶ気配なし。
そこで飛行機を大型化し、前側の翼にモーターを取付け。
そのまま紙飛行機のように投げてみても、まだ安定して飛ぶ・浮かぶ様子ではありません。
浮かぶようにするにはどうするか?と考えて、モーターを4つに増やし、さらに下に穴を開けることにしました。
モーターの取付け部品と、プロペラが指に当たらないようにするカバーなどは3Dプリンターで製作しています。
今後の目標は、「ちょっとは浮くようにすること」。
現状では、模型を手に持ってプロペラを回すと、模型の重さが軽くなるのがわかります。
浮かぶまであと一歩の予感!次回の発表に期待です。
ナビゲーターのコメント
探究講座を始めたころは作りたいものを考えても「難しそうだからやめとく」ということがありました。いまでは「これ完成まで3年かかるわー」と笑って言ってくれます。頼もしい。
前回の発表会では、有線ラジコンを製作。前進/後退・左右の進路変更・ライト点灯の機能と、それを操作する有線コントローラーのプログラミング等の成果を見せてくれました。
今回は、そのラジコンのボディの設計の発表です。
3DCADと3Dプリンターを駆使して、ラジコンに必要な部品の設計と、各部品をピッタリと納められるボディの設計に取り組んでいます。
ソフトのエラーなどにも対処しつつ、部品をどんどん作っています。
とくに工夫したポイントが、電池ボックスの配線をコンパクトにしたことと、回転の向きを変えるギアを使って4輪駆動を可能にしていることだそうです。
今後は、「まず車が動くようにして、3Dプリンターの性能がわかってからその精度をつかってラジコンのシャーシやボディを作っていきたいです」とのこと。
オリジナルのラジコン製作に向けて、どんどん詳細が詰まっていっています。息の長い取り組みですが、ますます集中して取り組んでいる様子を感じられる発表でした。
ナビゲーターのコメント
製図技術については教えられることがないので、教えてもらいながら調べながら一緒に考えています。こういうところにはこういう素材・道具を使えるんじゃない?と紹介するとすぐに設計に取り入れることができる吸収力がすさまじいです。
今回はじめての発表となるMさん。
ピカチュウとミジュマルとミュウの住むお家を作りました。
1階は玄関とピカチュウのお部屋です。最初にどんなお部屋にしようかと、設計図を描きました。
ライトがつくようにして、机とキッチンを3Dプリンターでつくりました。
キッチンがピカチュウにぴったりの大きさになったのがお気に入りのポイントです。
2階はミジュマルのお部屋です。3Dプリンターでお風呂と洗面台をつくりました。
洗面台にスパンコールを入れたり、お風呂にクシャクシャにした透明フィルムを入れて青いライトを点灯さたりして水を表現しています。
3階はミュウのお部屋です。ミュウのお部屋は、いつでもパーティーができるように、キラキラのライトがついています。(ライトは色が変わりながら点滅します)
さらに壁や天井も鏡にして、部屋中がキラキラするようにしました。
壁の飾りやカバン掛け、天井のエアコン(リモコン・説明書付き)など、ここでもたくさんの小物が世界観を深めています。
「それぞれの(ポケモンの)タイプにあわせたお部屋に合うものを作りました。
いろんなものを想像して考えるのが、難しかったけど楽しかったです」
今後は、お庭の部分を作り込んでいくそうです。
発表のなかでは語りきれなかった要素がたくさんあり、発表後の各自が作品を見せてもらう時間にも、色々なアイテムとストーリーの紹介をしてくれました。
具体的なものをつくるのが目的でなく、ストーリーを表現するための手段としてものづくりをし、つくる過程でさらにストーリーが深みを増していく。つくるまなぶの講座のなかでも新しい展開の探究から、今後も目が離せません。
ナビゲーターのコメント
表現したい世界・物語をどんどん広げることがとても得意。表現の方法として科学・ものづくりの要素を添えながらさらに広げていこう!
以上、5名の取り組みの発表でした。
ご参加の保護者の皆さん、ゲストからは
・子どもがこれほど複雑なことに取り組んでいたとは知らず、驚きました(ふだん、内容を詳しく話してくれないので)
・一緒に製作してきて、子どもがこんなこともできるのかと気づかされました
・いちど行き詰まっても、諦めず乗り越えてくれて成長を感じます
・製作内容もさることながら、ひとつのことに長く取り組める根気がすばらしい
といったコメントをいただきました。
全体の発表のあとには、それぞれの作品を個別に体験させてもらったり、参加者が感想やアドバイスを伝えたりと交流していただきました。
発表されたみなさんの自信につながり、以降の取り組みのヒントにもなったと思います。
次回の発表会は7月の予定です。